ネタバレありの映画鑑賞記録です。ネタバレの嫌いな方はご注意下さい。
映画が中心ですが、一部演劇、ミュージカルもあります。

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戦場のピアニスト
戦場のピアニストを見てきた。

う〜ん。
正直言って、いい映画なのか、そうでないのか判らなかった。

ネタバレになるから、これから観に行かれる予定の方はこの先を読まないほうがイイと思います(笑)

映画では、戦争の残酷さや悲惨さ、そして狂気が淡々と描かれている。
監督自身がユダヤ人で、ゲットーで生活し、逃げ、ドイツ軍人に助けられ生き延びた経験を持つ。
そういった生い立ちを持ったからこそ、淡々と描きたかったのかもしれない。
淡々と描くことで、事実を事実として伝えたかったのかもしれない。
でも、その淡白さが私には物足りなかったのかも。
記録フィルムを見ているようで、映画を見ているような感覚が持てなかった。
私自身、この映画に何を期待していたのか良く解らないのだけど。。。(苦笑)

記録フィルムの様に思えたのは、主人公自身が戦争や自分の置かれている環境に淡白だったからかもしれない。
勿論、自身の生き死にが切羽詰った環境では、他人が目の前で殺されようが構っては居られないと言うのは理解できる。
理解はできるのだけど。。。
あまりに淡白すぎると感じるのだ。
目の前で繰り広げられるユダヤ人の蜂起に対しても、そして、自分自身の生き死にに対しても。

いや、彼は自分の生き死にには懸命だったと、言われる方も居るだろうが、
私には、かなり淡白に見えた。
何故?

ゲットーを抜けた後の隠れ家で、自身の身に危険が生じて支援者が逃げようとした時、自分はここに残りたいと言った。
自分で食料の調達も出来ない身で残っていつまで生きられるというのか?
座って餓死するのを待つだけじゃないのか?
最初の隠れ家は、食料が無くなって、それでも何かあればと家捜ししている内に隣人に見つかってしまう。
次の隠れ家でもやはり支援者がワルシャワを離れる時に隠れ家に残った。
この時は自分が病気だったから仕方がなかったのかもしれないが、
ドアは外から鍵をかけられたままで、逃げる道を確保していたわけではない。
そうなれば、食料が無くなればやはり餓死するしかない。

色々な幸運が重なって生き延びる事はできるが、彼が生きる事に一生懸命だったようには思えないのだ。
最後のそして一番大きな幸運は、ドイツ軍将校ホーゼンフェルトに出会った事。
ユダヤ人を匿い続ける事は、彼自身にとっても大きなリスクだったろうに。。。
ある意味、本当に主人公を助けたのは彼だけだったかもしれない。
それ以前に主人公を助けたポーランド人の支援者たちは、自身に危険が迫った段階で彼を見捨てたに近い。
ある人は、“見つかったら捕まらずに死ね”と彼に言い、ある人は隠れ家からの唯一の逃げ口に外から鍵をかけていた。
それは、自身の危険を考えると仕方が無いことで、許されない事ではないとは思うのだが。

ホーゼンフェルトは何故彼を助けたのかな?
彼のピアノに感動したから?
そうは思えないのだけど。。。
もし、そうだとしたら、本当に“芸は身を助く”なんだね。
何年もピアノに触っていなかったのに、滑らかな指捌きで他人を感動させる演奏が出来る。
高名なピアニストだからこそなんだろうけど。。。
(昔、ピアノを習っていたとき、1週間も練習をサボると全く指が動かなかった。。。)
助けた直後のシーンで、ホーゼンフェルトの家族の写真が映っていたのは何を暗示していたのだろうか?
その辺りがもう少し描かれていたらよかったな。

そして、ドイツ軍がソ連軍に投降した後、ホーゼンフェルトがユダヤ人音楽家に命乞いしたのは興ざめ。
軍人が命乞いなんて本当にしたのかな?
シュピルマン(主人公)が名前を聞いた時に、“命を助けたのは神の意思”と言い、自身の生死も“神の意思”と言ったホーゼンフェルトが本当に“助けて”と言ったのかなぁ
そうは、思えないのだけど。。。

さらに、シュピルマンがホーゼンフェルトを探すことに淡白だったのも納得がいかない。。。
実際はかなり一生懸命に探したらしいのだが、映画ではそこまで描かれていない。
1952年にソ連の収容所で亡くなったとのテロップだけ。
なんだかな。
その辺りに監督の意思があるのかなぁ。。。


確かに、この映画を観て“戦争”を肯定する気持ちを持つ人は居ないだろう。
そういった意味では、良い反戦の映画だと思うし、こういう世界情勢だからこそ意義のある映画なんだろうと思う。

以前、映画関係の日記を書かれている方が半日位してじわーと効いて来るって評していたので、私にもその内効いて来るのかもしれない(^^ゞ


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