ネタバレありの映画鑑賞記録です。ネタバレの嫌いな方はご注意下さい。
映画が中心ですが、一部演劇、ミュージカルもあります。

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十戒
お友達に誘われて、代々木体育館でやっている「十戒」を観て来た。
招待券が当たったとかで「席は期待しないでね」と言われていたのでオペラグラス持参で行ったのだけど、アリーナのS席でオペラグラスは要らないような席だった。
ラッキ〜♪


十戒ステージ


古代エジプトでは、ヘブライの民が奴隷として虐げられ苛酷な労働を強いられていた。
王のセティは、「ヘブライ人奴隷の中から救世主が誕生する」という予言を恐れ、その年に生まれたヘブライ人の男の子を皆殺しにするよう命じた。
ヘブライ人女性のヨケベットは、生まれたばかりの我が子を密かナイル河に流した。
赤ん坊は奇跡的に、子供のいなかった、セティの妹である王女ビティアに拾われ、モーゼと名づけられ、セティの息子ラムセスと一緒に王子として育てられた。
ある日、モーゼはヘブライ人に乱暴を働くエジプトの兵士を誤って殺してしまう。
同時に出生の秘密を暴かれたモーゼはエジプトの王子としての身分よりも奴隷解放を訴えるヘブライ人としての生き方を選び、セティは苦渋の決断の末にモーゼをエジプトから追放する。

ある日シナイ山に登ったモーゼは、神から「ヘブライの民を解放せよ」という啓示を受けた。
ヘブライの民を救うためにエジプトに戻ったモーゼはラムセスに奴隷解放を願うが、ラムセスは受け入れない。
モーゼはエジプトを滅ぼす為の10の災いを引き起こし、10番目の災いで、長男とエジプト中の男の子を失ったラムセスはついに奴隷の解放を認めた。
「約束の地」を目指したモーゼとヘブライの民を、ラムセスは軍を率いて追いかけ、紅海に追い詰めたが、モーゼが神に祈ると海が割れて道が現れヘブライ人だけが海を渡って逃れることができた。
そしてこれがモーゼとラムセスの最後の別れとなる。

ヘブライ人はシナイ山のふもとにたどり着き、モーゼは山に登る。
その間シナイ山の麓で待つ民は堕落して酒池肉林に溺れ、金の子牛を作って禁じられていた偶像崇拝を始めた。
神から「十戒」を刻んだ石板を受け取ったモーゼは山を下り、堕落したヘブライ人に「十戒」の言葉を告げる。

以下ネタバレあり。

十戒THE TEN COMMANDMENTS映画「十戒」をミュージカルに焼きなおしたものと聞いていたけど、ストーリーは若干違う。

映画ではラムセスはモーゼを罠にかけるというか、ラムセスはあまりいい印象はない。
でも、このミュージカルでは、ラムセスは決して“悪役”ではない。
寧ろ、何年経っても弟であるモーゼを愛している、心優しき兄だ。
海が割れて兄弟が離れ離れになるときも、モーゼよりラムセスが弟を思う歌の切なさの方が心に響く。
フランス語なんて解らないのに、いつの間にか涙が流れていていた。。。

モーゼの十戒は、ヘブライ人にとってイスラエルが“約束された地”の正当性の根拠に使われる。
確かに、映画版はそういう色が強い。
でもミュージカル版は、兄弟愛や親子愛、夫婦(恋人?)間の愛がテーマになっているようだ。
って、1幕では、セリフはje t'aimeしか解らなかったのよね。。。(^^;
因みに2幕で解ったのは、ヘブライ人が解放された後の、Liberte(自由)。
私ってば、語彙が少なすぎ。。。(^^;

スタートでは、モーゼの生みの親ヨケベットと育ての親ビティアが、それぞれにモーゼに対する“母の愛”を歌う。
モーゼがエジプトを追放されるシーンでは、ミリアムがビティアとネフェルタリのモーゼに対する愛を歌う。
ビティアは母の愛だけど、ネフェルタリは恋人に対する愛?
その直前まで、ネフェルタリはモーゼとラムセスをどちらも愛していてどちらかを選ぶ事はできないと言っていたのに、この時はモーゼを失うことは耐え難いと歌う。
その耐え難さは恋敵であるラムセスも同じで、自分の半身を失う様だと嘆く。
これは兄弟愛なんだろうね。
国王のセティでさえも。。。セティはモーゼを失った悲しみで亡くなったのでは?と思えるような感じさえあった。
(セティは父親の愛?)
そして、モーゼとセフォラとの出会い。
セフォラは、モーゼと出会う事が“私の運命”だと、その愛を歌う。

2幕は、紅海での別れに尽きる。
バックのスクリーンに映し出される海の映像と、客席に向かって押し寄せるドライアイスの波。
本当に、海が割れるような錯覚に陥る。
そして別れ。
ラムセスが「弟よ!」と呼びかけその別れを嘆く。
一方のモーゼは「兄よ!」と答えるけど、そのセリフの切なさは兄の方が勝っていた。

今まで持っていたラムセス2世のイメージが覆されてしまった。
そこに居たのは、暴君ではなく心優しき兄だったのよね。。。
本当はモーゼが主役なのに、モーゼよりラムセスの方がずっと魅力的な人物だった。
ラムセスのモーゼに対する愛情はモーゼのラムセスに対する愛情より勝っていて、その愛情ゆえの苦悩が、言葉も解らない私にも伝わってくる。
上手く表現が出来ないけど、演出のエリ・シュラキはモーゼよりラムセスに愛情を持っているのが解るようなのよね。


このミュージカルは、イスラエルでは受け入れられにくいかもしれない。
でも、宗教色を全く感じさせないミュージカルに仕上がっていて、日本では流行ると思う。
ミュージカルとしての完成度も高く、たった24公演しかないのが惜しい。
これって、劇団四季辺りでやってもこんな感動は得られないかもしれないなと思う。

役者は、ミリアム役のアニサ・スティリとラムセス役のアメッド・ムイシが良かった。
2人とも歌が上手い。
アニサなんてとっても若いのにあの上手さは、オペラ座の怪人のエミー・ロッサム以上かも。
そして、ラムセスを魅力的に感じたのは、アメッドが上手かったからも多分にあると思う。
あの髪型がいただけないのは、映画のユル・ブリンナーを意識してなのかなぁ。。。

でも、本当に、観られて良かった。
此処に感想を書くのが惜しいほど感動したわ。



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