ネタバレありの映画鑑賞記録です。ネタバレの嫌いな方はご注意下さい。
映画が中心ですが、一部演劇、ミュージカルもあります。

<< ナショナル・トレジャー | main | スターウォーズ・エピソード3 >>
クライシス・オブ・アメリカ
2本目は、「クライシス・オブ・アメリカ
こちらは、さっきの「ナショナル・トレジャー」と違って、なかなか重いテーマの映画。

1991年、湾岸岸戦争下のクウェートで偵察任務中の米軍大尉ベン・マルコ(デンゼル・ワシントン)の小隊が敵の奇襲攻撃に遭う。
激しい戦闘の中、部隊の危機を救ったのはレイモンド・ショー軍曹(リーヴ・シュレイバー)。
終戦後名誉勲章を授与されたショーは政治家になり、母エレノア(メリル・ストリープ)の援助もあって次期副大統領候補に指名される。
一方、陸軍少佐になったマルコのもとに嘗ての部下アル・メルヴィン(ジェフリー・ライト)が現れる。
メルヴィンは、湾岸戦争中の例の戦闘について“ショーが部隊を助けた”記憶と違う夢を見るといい、夢を書き留めたノートを見せる。
実はマルコもメルヴィンと同じ悪夢に悩まされていた。その夢では、ショーが仲間の隊員を殺害しているのだった。
マルコは“戦後後遺症”と言われながらも“夢”を追求し、徐々に夢の“現実”が明らかになっていく。


「羊たちの沈黙」のジョナサン・デミ監督が、「新しい恐怖を描いた、もう一つの『羊たちの沈黙』」として製作したサスペンス・スリラーとの触れ込み。
映画そのものは、1962年の「影なき狙撃者」の舞台を湾岸戦争に置き換えて現代仕様にアレンジしたもの。
戦争後遺症、対テロリズム、情報監視、大統領選のパワーゲームと、現代アメリカの社会不安を包括するストーリーは、実話のようなリアリティ感がある。


以下ネタばれあり。

「影なき狙撃者」は、満州へ拉致されたアメリカ兵が共産国の刺客へと洗脳され、帰国後、政治の中枢部へ送りこまれるというストーリーらしい。(観ていない。。。(^^;)
この映画は、記憶操作のサスペンスとして描かれたものらしいのだけど、一面反共プロパガンダの思惑の強い映画らしい。
「クライシス・オブ・アメリカ」では、舞台を朝鮮戦争から湾岸戦争に移し、何となく敵役をチェイニー君やブッシュ君にしていると思うのは穿った観方?

でさ。。。
1個小隊が3日間も行方不明だったんだよ。
そして、かなり不自然な状況で隊員が死んでいる。
それなのに、アメリカという国が全く検証もしない?
それが戦時下であったとしても、ありえない。。。
いや寧ろ、戦時下だからこそありえない。

で、公式HPでは、マルコの肩に埋められていたチップがあたかもマルコの記憶を操作しているように書かれている。
でも、映画ではちょっと違う。
勿論、マルコが友人(?)の医師と話しているときにはそんな話も出た。
でも、実態として、マルコは催眠療法にかかっていただけで、ICチップで記憶を操作された訳ではない。
催眠状態で仮想現実を体験させられた、そう、彼らは仮想空間の中で“実体験”した事を記憶として留めているに過ぎない。
全くの“仮想”ではなく、少なくとも、そう思わせる、彼らにとっては“現実”を体験している。
でもやっぱり、それは“仮想”であって、“実体験”ではない。
だって、マルコは“脳震盪”を起こした訳でもなく、実際には部下を“殺して”いるのだもの。。。
その辺りの、仮想と現実とのギャップが彼らを“戦争後症候群”に陥らせるのよね。
そういった意味では、人間の身体や記憶って“現実”に“正直”なのよね。。。
最後は、結局「催眠術」に頼ってしまうなら、ICチップを身体に埋め込む必要性って?と思ってしまう。
ストーリーとしては有り得ないことではないと思うけど、ストーリー展開としてはちょっとチャチ。


しかしなぁ。。。
何故、この映画がR指定じゃないんだろう?
擬似戦場で2人の部下が殺される場面なんて、かなり残酷だと思うんだけどな。。。


デンゼル・ワシントンは、「マルコムX」は観ていなけど「遠い夜明け」に出ていたのよね。
迫真の演技であったはずのカジュアルな姿の彼より、少佐の制服姿の方が素敵だった。
もしかして、私って制服フェチ?(^^;
メリル・ストリープは、「マディソン郡の橋」辺りから、あまり好きではない。
何だろう?
何となく、演技に厭味を感じるのよね。。。
そういった意味では、今回は適役だったかもしれないけどね。
ショー役のリーヴ・シュレイバーはよく知らない。
でも、軍曹時代と政治家時代、そして、母親に操られている事をしりながらも“良心”に従って反抗する辺りの葛藤は巧く演じていたと思う。
もう少し、顔がハンサムだったらかなり入れ込んだかも(笑)

Link用URL | 映画 [か]行 | comments(1) | trackbacks(1)|
0


    -->

    コメント
    クライシス・オブ・アメリカ観ました!影無き暗殺者も観ました!かなり良い作品だったと思います!今の世の中、映画は娯楽的要素や、愛だの感動だのって映画ばかりがクローズアップされて、なかなかこうゆう重い作品が少ないですから、かなり貴重な映画だと思います。とくにアメリカは戦争を安易に正当化するような映画が多い。
    戦争を利用して名誉や権力を得ようとする人達をテーマに恐怖を感じさせてくれる映画クライシス・オブ・アメリカはある意味一番リアルなフィクションです。今までのアメリカの歴史を見れば(大統領暗殺、秘密結社、洗脳、人種差別、軍事産業、戦争、)ありえなく無い内容です。
    こうゆう映画(アメリカを美化するのではなく裏、タブーを描く作品)をもっと観たいですね。

    | ディーゼル・ワトソン | 2006/11/27 9:51 AM |

    お気軽に一言残してくださいね









    この記事のトラックバックURL
    http://cinema.coo.main.jp/trackback/96033
    トラックバック
    ★「クライシス・オブ・アメリカ」、顔合わせは良いんだけど★
    「クライシス・オブ・アメリカ」 (2004) 米 THE MANCHURIAN CANDIDATE 監督:ジョナサン・デミ製作:ジョナサン・デミ イロナ・ハーツバーグスコット・ルーディン ティナ・シナトラ製作総指揮:スコット・アヴァーサノ原作:リチャード・コンドン 『影なき狙撃
    | ★☆カゴメのシネマ洞☆★ | 2005/09/20 3:09 PM |

    | /PAGES |  Page top



     
     
     
     
     
     
     












    このページの先頭へ